パソコンやスマホ・タブレットであれば、大抵の端末は動画配信サービスのアプリに対応しており、契約してすぐに動画を視聴することができます。
でも家庭のテレビでVODサービスを楽しもうと思った場合、スマートテレビ以外の方は映像ストリーミング端末が必要になりますが、amazonが販売するFire stick TVは対応するVODサービスも非常に多く、端末もタイムセールで度々安く販売されているためとても人気があります。
今回秋の80時間タイムセール祭り中にFire TVシリーズは3,000円オフなどのセール特価で販売されていましたが、注目したいのはFire Stickシリーズの新作としてFire TV stick 4Kが登場し、予約受付を開始したことです。
4Kと付いているので高画質になったということは予想できますが、他にどのようなところが変わったのでしょうか?
性能や価格を旧機種と比較して、今買うならどちらが良いのか、旧機種を使っていた場合買い替えた方が良いのかなどを確認してみたいと思います。
Fire TV stick 4Kと旧機種の比較
amazonが販売するFire TVシリーズには次の3つがあります。
- Fire TV:2017年モデル4K・HDR対応(第3世代)
- Fire TV stick:2017年モデル(第2世代)
- Fire TV stick 4K:2018年新発売(第3世代)
今回Fire TV stick 4Kが発売されるまでは、2017年に発売された2種類が最新のモデルでした。
Fire TVは4KやHDRにも対応した作りになってたおり、Fire TV stickの方は価格が若干安くてスティック状でコンパクトなボディな分、最高画質はフルHD(1080p)までと性能はやや低めのものでした。
一方stickタイプはパソコンに挿すUSBメモリのような形状でテレビに差し込むと本体も固定されるのでとてもスマートな作りなのですが、画質はフルHDまでと性能は少し低いかなというものでした。
今回はこのstickタイプがパワーアップして新発売となり、4K映像などにも対応しているようで、これまでどちらを買えばよいか迷っていた人も新しいFire TV stick 4K 一択となった可能性があります。
どこが改良されたのか、反対に使えなくなった機能はないのかなどについて比較表にまとめてみることにしました。
Fire TV stick 4Kの性能比較表
最近のFire TVシリーズの性能比較表を作ってみました。
機種ごとに若干記載項目が異なるため空欄などもありますが、並べてみるとコンパクトだったFire TV stickがFire TVを上回る形でアップグレードされた商品だと言えそうです。
いくつかの項目をピックアップしてどのように性能アップしているのか見ていきます。
項目 | Fire TV stick 4K | Fire TV stick | Fire TV |
---|---|---|---|
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() |
価格 | 6980円 | 4,980円 | 8,980円 |
プロセッサ | クアッドコア 1.7GHz | クアッドコア 1.3GHz | Amlogic Quad-core 1.5GHz | ARM 4xCA53 |
ストレージ | 8GB | 8GB | 8 GB |
AV機器操作 | あり | なし | |
オーディオ | Dolby Atmos | Dolby Atmos | |
Wi-Fi | デュアルバンド,デュアルアンテナ 802.11a/b/g/n/ac対応 | デュアルバンド,デュアルアンテナ 802.11a/b/g/n/ac対応 | デュアルバンド、デュアルアンテナ Wi-Fi (MIMO); 802.11a/b/g/n/ac対応。5GHz帯はW52の36, 40, 44, 48の4チャンネルにのみ対応 |
サイズ | 108 mm x 30 mm x 14 mm | 85.9 mm x 30.0 mm x 12.6 mm | 65.0 mm x 65.0 mm x 15.0 mm |
重量 | 53.6g | 32.0g | 87.1 g |
GPU | IMG GE8300 | Mali450 MP4 | Mali450 MP3 |
メモリ | ※記載なしだがおそらく2GB | 1 GB | 2 GB |
オーディオ | Dolby Atmos、 7.1 サラウンド対応、 2chステレオ、 最大5.1chのHDMIオーディオパススルー | Dolby Audio、 5.1chサラウンド対応、 2chステレオ、 最大7.1chのHDMIオーディオパススルー | Dolby Atmos、 Dolby Digital Plus、 Dolby Digital対応 |
音声認識 | 同梱のAlexa対応音声認識リモコンまたは、無料のFire TVリモコンアプリで対応 (Fire OS、Android OS、iOSで利用可能) | 同梱のFire TV音声認識リモコンまたは、無料のFire TVリモコンアプリで対応(Fire、Android OS、iOSで利用可能) | 同梱のFire TV音声認識リモコンまたは、無料のFire TVリモコンアプリで対応(Fire、Android OS、iOSで利用可能) |
IR対応AV機器操作 | 同梱のAlexa対応音声認識リモコンで、IR対応のテレビ、サウンドバー、AVアンプ操作が可能。(商品によっては対応していない場合があります) | ||
クラウドストレージ | Amazonのコンテンツはすべて無料でクラウドに保存可能 | Amazon のコンテンツはすべて無料でクラウドに保存可能 | Amazonのコンテンツはすべて無料でクラウドに保存可能 |
入出力端子 | HDMI出力、 Micro USB(電源用) | 1 タイプA HDMI 1.4b出力、HDCP 1.4 1 Micro USB(電源用) | HDMI出力、 Micro USB(電源用) |
出力 | 2160p、1080p、720p 最大60fps | 1080p、720p 最大60fps | 2160p、1080p、720p 最大60fps |
フォーマット | ビデオ: Dolby Vision、HDR、HDR10、HDR10+、HLG、H.265、H.264、VP9 オーディオ: AAC-LC、AC3、eAC3 (ドルビーデジタルプラス)、FLAC、MP3、PCM/Wave、Vorbis、Dolby Atmos(EC3_JOC) 写真: JPEG、PNG、GIF、BMP | ビデオ: H.264 1080p30 H.265 1080p30 オーディオ: AAC-LC、AC3、eAC3 (ドルビーデジタルプラス)、FLAC、MP3、PCM/Wave、Vorbis 写真: JPEG、PNG、GIF、BMP | ビデオ: HDR-10. H.265, H.264 オーディオ: AAC-LC、AC3、eAC3 (ドルビーデジタルプラス)、FLAC、MP3、PCM/Wave、Vorbis, Dolby Atmos (EC3_JOC) 写真: JPEG、PNG、GIF、BMP |
Bluetooth | Bluetooth 4.2/5.0 BLE | Bluetooth 4.1 | Bluetooth 4.2 + LE |
システム要件 | HDMI端子対応HDテレビ、 Wi-Fi経由でのインターネット、 電源用コンセント | HDMI端子対応HDテレビ、 Wi-Fi経由でのインターネット、電源用コンセント | HDMI端子対応HDテレビ、 Wi-Fi経由でのインターネット、 電源用コンセント |
対応テレビ | 保護されたコンテンツの再生には、HDCP の最小要件をサポートしたテレビである必要があります。 (1)HDMI端子対応4Kテレビ、24/25/30/50/60Hz および HDCP 2.2対応のソニー、シャープ、パナソニック、東芝、三菱、LG、サムスン等のテレビ (2) HDMI端子対応HDテレビ、60/50Hz、1080pまたは720p対応の、ソニー、シャープ、パナソニック、東芝、三菱、LG、サムスン等のテレビ | HDMI端子対応HDテレビ、60/50Hz、1080pまたは720pのHDMIケーブル、日立、JVC、LG、三菱、NEC、パナソニック、フィリップス、パイオニア、サムソン、シャープ、ソニー、東芝等のHDCP対応モデル含む | 保護されたコンテンツの再生には、HDCP の最小要件をサポートしたテレビである必要があります。 (1)HDMI端子対応4Kテレビ、24/25/30/50/60Hz および HDCP 2.2対応のLG、サムスン、ソニー、シャープ、東芝等のテレビ (2) HDMI端子対応HDテレビ、60/50Hz、1080pまたは720p対応の、日立、JVC、LG、三菱、NEC、パナソニック、フィリップス、パイオニア、サムソン、シャープ、ソニー、東芝等のテレビ |
保証 | 1年間限定保証 付き。 国内の場合、オプションで別売の延長保証をご利用いただけます。 Fire TV Stick 4K の使用時は 利用規約が適用されます。 | 90日間限定保証付き。 Fire TV Stickの使用時は 利用規約が適用されます | 1年間限定保証 Fire TVの使用時は利用規約が適用されます |
地域 | 特定のサービスは日本国外で適用外の場合があります | 特定のサービスは日本国外で適用外の場合があります | 特定のサービスは日本国外で適用外の場合があります |
同梱内容 | Fire TV Stick 4K、 Alexa対応音声認識リモコン、 USBケーブル、 HDMI延長ケーブル、 電源アダプタ、 単4電池2本、 スタートガイド | Fire TV Stick、 音声認識リモコン、 USBケーブル、 電源アダプタ、 HDMI延長ケーブル、 単4電池2本、 保証書、 スタートガイド(PDF) | Fire TV、 音声認識リモコン、 USBケーブル、 電源アダプタ、 単4電池2本、 スタートガイド |
処理速度
Fire TV stickの後継機ということで、プロセッサのクロック周波数が1.7GHz(ギガヘルツ)に強化されました。
クロック周波数は1秒間に処理が行える回数のようなもので、同じコア数のCPUであればクロック周波数が大きい方が処理速度が速いと言って良いと思います。
数字を見る限り処理速度が向上したとみてよさそうですが、クロック周波数が上がると発熱量も上がります。
Fire TVはテレビの裏に挿して使うものなので使用環境によっては熱がこもり、動作が安定しなくなることも考えられます。頻繁に固まったりするようであればHDMIケーブルを延長して本体を手前に引きだしたり、ヒートシンクに載せたりして放熱しやすい環境を作りましょう。
画質
画質の面ではFire TVに並び4K(UHD)画質に対応したほかDolby Vision、HLG、HDR10+等のHDR規格にも対応しました。
HDR(ハイダイナミックレンジ)とは画面の輝度を利用して、明るい部分と暗い部分をより広い範囲で表現する技術のことです。
明るい光が差したようなシーンや暗い場所から明るい場所を見るシーンでは画面全体が白飛びしたり暗くて見えにくくなったり、色あせしてしまったりしていましたが、メリハリのある高コントラストな映像を見ることができます。
ただし、HDRは視聴するテレビが画面の部分ごとに輝度(明るさ)を変えることのできるHDRに対応した高価なモデルでなければならず、現状は恩恵を受けられる人は少ないでしょう。
でも注目したいのはHDR10+に対応している点で、こちらはHDR未対応のテレビでもHDRによる画質向上の恩恵が受けられるようです。
映画会社の20th CENTURY FOX(20世紀フォックス)も今後発売する作品を全てHDR+に対応させていくようで、amazonでも配信されていく予定なのでHDR10+に対応したFire TV stick 4Kは今後の画質向上には期待できる点があると言えます。
Alexa(アレクサ)対応音声認識リモコン
新Fire TV stick 4KにはAlexa(アレクサ)対応の音声入認識リモコンが付いており、早送りなどのリモコン操作を音声で行えるようになるとのことです。
現在予約受付中のFire TV stick 4Kが発売される12月には、旧機種もアレクサ対応アップデートが予定されており、旧機種を既に持っている人はアップデート後に既存のリモコンをアレクサに対応させることができるようです。
いずれもアレクサ対応とechoデバイスと組み合わせた遠隔音声認識も利用できるようで、新しいリモコンが優れている点はボリュームボタンなどが増えた点くらいでしょうか。
amazon Fire TV端末を買うならどれがおすすめ
これまで比較してきたFire TV端末で結局どれを買うのがおすすめか考えてみたいと思います。
Fire TVの新規購入を検討している方
まず画質や音質にあまりこだわりがなく、今使っているテレビの解像度もフルHD以下のものを使っている方の場合は価格の一番安いFire TV stickで良いかもしれません。
現在、または今後4Kテレビを買うかもしれないという人はFire TVかFire TV stick 4Kのどちらかということになりますが、性能・価格のどちらを見ても今から買うならFire TV stick 4Kの一択でしょう。(2018年12月の発売まで待てる人なら)
Fire TVの買い替えを検討している方
旧機種のうちFire TVを持っている人は買い替える必要はないでしょう。
4KやHDRに既に対応していますし、それ以上のフォーマットのものはまだコンテンツが少ないので気にする必要はないと思います。アレクサにも対応できるみたいですしね。
Fire TV stickのように4Kに対応してない機種をお持ちの方は、家のテレビを4K対応に買い替えた場合はFire TV端末の買い替えも検討してみて良いと思います。
買い替える場合は新規のとき同様、新しいfire tv stick 4Kが価格も安く将来性もあってよいでしょう。
4K対応のFire TVを安く買う方法はあるか
10月に開催された80時間のタイムセールでFire TVは定価8,980円(税込)から3,000円引きの5,980円(税込)で販売されていました。
この値段なら新しいFire TV stick 4Kの6,980円(税込)より1,000円安くお得でしたが、セールが終わった今は通常価格に戻っています。
通常価格と性能を見ると、12月の新stickタイプ発売まで待てないという人以外は現行のFire TVを買う人はいないんじゃないかと思います。
そうなると楽天などで旧式を取扱っている店はタイムセールなどで価格を下げる可能性があります。
サブとしてもう一台欲しい人などは、amazon以外のショップで旧機種の価格もチェックしてみると良いかもしれません。
新しい『Fire TV stick 4K』は4K・HDR対応やAlexa対応音声認識リモコン付属などと書かれており、リモコンの下の方にボリューム・ミュートボタンが増えているので、amazon以外で買う人は注意しましょう。

コメント